BRICs経済の現状と投資環境~総合的な投資環境では中国がリード。インドはIT産業に強み~
- 저자
黒岩 達也
- 출처
信金中央金庫 総合研究所
- 발행일
2005-11-22
- 등록일
2005-11-29
[内外経済・金融動向(月刊)No.17-9]
*信金中央金庫 総合研究所 (SCB)
----視点---
BRICとは、ブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字を使った造語である。ゴールドマン・
サックスが03 年10 月、「Dreaming With BRICs : The Path to 2050」というレポートで、この
言葉をはじめて使用し、4か国の成長性と投資対象としての魅力に言及した。その後、BRIC
sという言葉は次第に認知度を高め、今後50 年間で最も潜在力のある諸国として、世界的な注
目を浴びてきている。
1.世界経済における地位を高めるBRICs
BRICsは、豊富な資源、広大な国土を有するという共通点がある。こうした優位性を基礎
として、90 年代以降、各国は、経済の自由化、国際化を手掛かりに、安定成長軌道に乗り始め、
世界経済における地位を高めてきている。
2.様々な特徴を有するBRICs経済
ただ、BRICs4か国には共通点ばかりでなく、様々な相違点も存在する。特に、インフラ
の整備状況、教育・技術水準、対外債務の状況などには大きな違いがある。日本企業がこれら諸
国と貿易・投資関係を構築する際には、そうした特徴を十分理解しておく必要がある。
3.日本との経済関係と投資対象としてのBRICs
現在、日本との経済関係では中国が突出しているが、今後、多くの企業がブラジル、ロシア、
インドに進出するようになれば、これらの国々との経済相互依存関係も徐々に深まろう。マクロ
指標でみた総合的な投資環境では中国がリードしているが、ビジネス上の問題点の少なさという
点ではインドが比較的高く評価されている。こうしたなか、日本企業の間でも有望な投資先とし
てインドに対する期待が高まっている。
4.インドのIT産業の動向と見通し
好調を続けるインド経済のなかで、IT関連産業は最も高い成長を遂げてきている。インドの
IT産業の強みは、英語によるコミュニケーション能力の高さ、人材の豊富さ、人件費の安さ、
管理レベルの高さなどであり、日本企業もインドを積極的に活用する動きがでてきている。
キーワード
BRICs、対外債務、投資環境、海外委託、ソフトウエア開発、ITES-BPO